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ビタミンDと乳がん

本研究ではビタミンDが、乳がんの発症を抑制することができるか否かについて調べています。

対象は、35~74歳の女性(平均約55歳)。この対象は、姉妹は乳がんを罹患しているが、自分自身は乳がんの既往が無いという条件で集められています。
5年間の調査期間中に、乳がんを発症した症例は1,611名いました。このうちの1600名について血液中の25(OH)D3を測定し、濃度順に4群に分けています。

その結果、ビタミンD濃度が最も高いGroup 4は、最も低いGroup1と比較して乳がんを発症するケースが、21%少なくなっています。さらに、閉経後の女性に絞ると、28%の減少が認められました。

この研究の価値のあるところは、血中のビタミンD濃度によって乳がんのリスクを解析したことです。日本人女性の平均ビタミンD血中濃度は、Group1のレベルです。本研究の結果に基づけば、Group 4までビタミンDレベルを上昇させないと乳がんのリスクを減らすことができないことになります。

Serum Vitamin D and Risk of Breast Cancer within Five Years. 
Environ. Health Perspect.125, 077004 (2017).

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