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ビタミンDとダイエット

更年期後の女性を対象に減量+ビタミンD補給で炎症性メディエーターがどのように変化するかを調べています。

対象は、BMIが25以上、ビタミンDの状態として、血中25(OH)D3濃度<32 ng/mlの条件を満たす 218名の更年期後の女性。
以下の2群に分けて、RCTを行い、12ヶ月後の変化を比較しています。

1) 減量プログラム+ビタミンD 2000 IU/day(D群)
2) 減量プログラム+プラセボ (P群)

炎症性メディエーターとして以下の項目を調べています。
adiponectin, leptin, TNFα, IL6, IL1β, IL8, and IL10。

その結果です。D群でかつ体重が試験開始前より5~10%減少した場合には 、P群の中で体重が変化しなかった場合や増加した対象と比較して有意にIL6が減少していました。(-37.3%, p<0.004) そのほかの炎症性メディエーターの変化は認められませんでした。

本研究のポイントは減量だけでなく、ビタミンDを増やすことが炎症性メディエーターを減らすために、重要ながファクターであるということです。

更年期以降の女性では、内臓脂肪の増加により、発ガン率や心臓血管疾患の発症率が増えることが懸念されます。体重減少は必須の治療ですが、これだけでは十分とは言えないことが、本研究の成果から言えそうです。これからは体重減少+ビタミンD補充をアドバイスすることが疾病予防には効果的と言えます。

Effect of Vitamin D3 Supplementation in Combination with Weight Loss on Inflammatory Biomarkers in Postmenopausal Women: A Randomized Controlled Trial.
Cancer Prev Res (Phila). 2015 Jul;8(7):628-35.
doi: 10.1158/1940-6207.CAPR-14-0449. Epub 2015 Apr 23.

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