ビタミンD投与によって耐糖能がどのように変化するかを調べた臨床報告です。
10年以上糖尿病の診断にて服薬治療を受けている男女55名をビタミンD注射群(D群;300000IU,IM)と対照群(P群;Saline, IM)に分けて二重盲検法にて比較検討しています。
6ヶ月後の評価では、HbA1cの上昇率がD群で有意に低かったこと。HOMA指数がD群で12.8%減少したのに対してP群では10%上昇したこと。またD群で尿中アルブミン値が有意に減少しています。
試験開始時のビタミンD濃度は、D群で14.4 ng/ml, P群で11.2 ng/mlとかなり低い値です。6ヶ月後にはそれぞれの群で、34.0、24.7と上昇していますが、P群の上昇が季節変動によるためか否かは不明です。
30万IUを筋肉注射してしまうという大胆な研究ですが、毎日内服するよりも確実なデータが取れるということなのでしょう。
HOMA指数の改善はインスリン感受性の向上を示していますので、ビタミンDの補充が耐糖能改善にとって有効であったと言えます。
Swiss Med Wkly. 2014 Mar 20;144:w13942.
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